
一般内科
一般内科
一般内科では、日常生活の中で比較的遭遇しやすい急性症状や慢性疾患の継続的な治療とコントロールを行っています。また、専門的な高度医療が必要な場合は、専門の医療機関へご紹介し適切な治療を受けていただけるようにする役割も担っています。以下に内科でよく見られる症状を挙げています。複数の症状が出ていて「何科を受診したらよいかわからない」といった場合など、お悩みの際はお気軽にご相談ください。
日常的に起こりやすい症状でも、適切な検査を行うことで重大な病気の早期発見につながることもよくあります。体調不良や健康に関して気になることがございましたら、何でもお気軽にご相談ください。
かぜは正式には「かぜ症候群」といって、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、痰などを主症状とする上気道(鼻やのど)の急性炎症の総称です。発熱、咽頭痛、全身倦怠感、食欲低下などを伴う場合がありますが、発熱はあっても微熱程度で、頭痛や全身倦怠感などの全身症状も軽いという特徴があります。原因はウイルスで、粘膜から感染して炎症を起こします。その後肺炎や副鼻腔炎になる場合もありますので、無理をしないで受診することをお勧めします。熱を含めた症状の経過をしっかり観察することが大切です。
インフルエンザウイルスによる急性熱性感染症で、通常、寒い季節に流行します。感染を受けてから1~3日間ほどの潜伏期間の後に、38℃以上の突然の高熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などが現れ、咳、鼻汁、咽頭痛などの症状がこれらに続き、およそ1週間で軽快します。主な合併症としては肺炎、脳症が挙げられます。通常のかぜ症候群とは異なり全身症状が強いことが特徴です。季節性インフルエンザはいったん流行が始まると、短期間に多くの人へ感染が拡がります。治療が遅れると薬の効果もなくなるため、できるだけ早く受診することが大切です。
日本高血圧学会では上の血圧である収縮期血圧(心臓が収縮したときの血圧)が140mmHg以上、または下の血圧である拡張期血圧(拡張したときの血圧)が90mmHg以上を高血圧としています。そのまま高血圧の状態にしておくと脳や心臓の血管が動脈硬化を起こし、脳卒中や心臓病、腎臓病などの重大な病気を発症する危険性が高まります。日本人の高血圧の約8~9割が本態性高血圧(原因をひとつに定めることのできない高血圧)で、遺伝的素因(体質)や食塩の過剰摂取、肥満など様々な要因が組み合わさって発症します。中年以降にみられ、食生活を中心とした生活習慣の改善が予防・治療に非常に大切です。
脂質異常症とは血液中の「悪玉」と呼ばれるLDLコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が増えたり、「善玉」のHDLコレステロールが減ったりした状態のことをいいます。この状態を放置していると動脈硬化が起こり、ゆっくり進行し、脳梗塞や心筋梗塞といった動脈硬化性疾患をまねくリスクが高まります。脂質異常症の発症には、過食、運動不足、肥満、喫煙、過度な飲酒、ストレスなどが関係しているといわれています。「内臓脂肪型肥満」ではLDLコレステロールや中性脂肪が多くなり、HDLコレステロールが少なくなりやすい傾向があります。また、遺伝性の「家族性高コレステロール血症」と呼ばれているものもあります。
糖尿病とは膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが、十分に働かないために血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が高くなる病気です。1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、その他特定の機序・疾患によるものの4つのタイプに分類されていますが、日本人で圧倒的に多く、生活習慣病の一つとされているのが2型糖尿病です。その発症には、インスリンの分泌不足といった要因に加え、過食、運動不足、肥満、ストレスといった生活習慣が関係しているといわれています。
糖尿病を発症し進行すると、神経障害、網膜症、腎症など様々な合併症を引き起こすことがあります。糖尿病を予防するため、あるいは進行を遅らせるために生活習慣を見直すことが大切です。
高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が通常よりも高い状態のことです。尿酸が過剰になると、体内で析出して結晶を作り、痛風と呼ばれる病気を発症することがあります。尿酸の結晶は足の親指の付け根に形成されることが多く、激烈な痛みや発赤、腫れなどの痛風関節炎(痛風発作)を引き起こします。そのほか、腎臓にも結晶を作ることもあり、腎臓結石の原因にもなります。高尿酸血症は、アルコールや肉を多く摂取する、といった生活習慣と密接に関連していると考えられています。こうした生活スタイルは、高血圧や脂質異常症、糖尿病、肥満などとも関連しており、動脈硬化を進行させないという観点からも治療を行う必要があります。
気管支喘息(喘息)とは、空気の通り道である気管支(気道)が慢性的に炎症を繰り返すことで気管支が狭くなり、呼吸時にヒューヒュー、ゼーゼーといった音が聞こえる喘鳴や呼吸困難などの発作が生じる病気です。発症年齢は幼児期と40~60歳代に2つのピークがあり、子どもから大人まで幅広い年齢層の方に発症します。小児喘息の多くは思春期の頃には症状がよくなっていきますが、そのうちの約30%は成人喘息に移行するといわれています。また、大人になってから初めて症状が現れる成人喘息は40~60歳代に多く、成人喘息の発症年齢の半数以上を占めています。症状は、軽症なものから適切な処置が行われないと命に関わるような非常に重いものまでさまざまです。治療方法は発作の頻度や強さによって異なります。発作の頻度が少なく症状も軽い咳といった程度であれば、適切に気管支拡張薬を使用します。発作の頻度が多く、夜間の睡眠中にもしばしば発作が生じるようであれば、ステロイドなどの治療薬を使用することもあります。
アレルギー性鼻炎とは、花粉やダニなどの特定の物質を異物とみなし、体内から異物を排除しようと主にくしゃみ、鼻汁、鼻閉の3つの症状が生じてしまう病気のことです。予防には、原因物質の回避が重要です。病院で行う治療には、薬物投与・手術・免疫療法があります。症状や希望にあわせて治療方法が選択されます。
不眠症とは、良質な夜間の睡眠を十分に取ることができず、仕事や学業に支障をきたすなど日中の機能障害が生じた状態を指します。不眠症状には寝付きが悪い(入眠困難)、夜間に目覚めてその後眠れない(睡眠維持困難)、朝早くに目覚めてしまう(早朝覚醒)などのタイプがあります。不眠症を引き起こす原因はさまざまであり、心理的なストレス、飲酒、薬物、身体の不調など多くのものがあります。不眠に関しての問題を抱える人の割合は高く、成人の30%以上が一過性の不眠症状を経験し、10%ほどが不眠症に罹患していると報告されています。すなわち、現在の日本においては誰であっても不眠症に陥る可能性があるといえます。不眠症の診断や治療の必要性は、睡眠時間のみでは判断できません。不眠症状が存在していることに起因して、昼間のパフォーマンスに悪影響を及ぼしているかどうかを判断することがとても重要です。治療においては、不眠症状の原因に対してのアプローチ、薬物療法、認知行動療法が検討されます。
膀胱炎は、なんらかの原因によって膀胱に炎症が起きている状態を指します。膀胱炎は、日本人女性の半分が発症する可能性のある病気として知られています。女性のほうが男性よりも尿道が短く、尿の出口と肛門や膣の距離が近いので細菌が膀胱内に入りやすいため膀胱炎を起こしやすいといわれています。多く見られる症状は頻尿、残尿感、排尿痛、血尿です。膀胱炎に伴う症状と尿検査で診断し、膀胱炎の治療は抗菌薬の内服と、十分な量の水分を取ることです。水分を取ることによって、尿と共に膀胱内で増殖した菌を外へ出すことができます。
めまいとは、体の平衡感覚(体のバランス感覚)に異常を感じる状態のことです。症状の感じ方には個人差があり、目が回る、天井がグルグルする、フワフワする、目がくらむ、クラっとする(立ちくらみ)、目の前が暗くなるなど人によってさまざまな表現で表されます。めまいの原因は多岐にわたりますが、耳の中(内耳)に問題があるケースが6割といわれています。そのほか脳の病気やそのほかの部位の異常が原因で発症するめまいがあります。めまいの病気で頻度が高いのは良性発作性頭位めまい症とメニエール病です。良性発作性頭位めまい症は、寝返りや起き上がったときなど頭の位置を変えたときに突然めまいが起こります。通常数秒から数十秒程度で自然と治りますが、何度も繰り返し起こることがあります。一方、メニエール病はめまいに加えて耳鳴り、耳閉感(耳が詰まった感じ)、難聴などの症状を伴います。めまいは数分から数時間続くことがあり、良性発作性頭位めまい症よりも長時間持続するのが特徴です。めまいの頻度や程度は個人差が大きく、ストレスや疲労などが引き金になることがあります。脳の病気が原因のめまいには、脳梗塞や脳出血、脳腫瘍などがあります。これらの病気では、めまいだけでなく、激しい頭痛、ろれつが回らない、手足の麻痺やしびれなどの神経症状を伴うことがあります。このような症状が突然現れた場合は、緊急の治療が必要となるため、直ちに医療機関を受診することが重要です。めまいの治療は原因によって異なります。予防や再発防止のためには、規則正しい生活習慣の維持、ストレス管理、適度な運動が重要です。めまいは多くの方が経験する一般的な症状ですが、持続したり頻繁に起こったりする場合は早めに医療機関を受診するようにしましょう。
更年期とは一般的に閉経の前後それぞれ5年間、合計で10年間が該当するといわれています。この時期は女性ホルモンの分泌量が大きく変化するため、のぼせやほてり、発汗などの症状がみられる、いわゆるホットフラッシュをはじめ、めまいや頭痛、疲労感、不眠などといった身体的な症状、また、意欲の低下や不安、憂鬱などといった精神的な症状がみられます。これらの症状で日常生活に支障をきたす状態を更年期障害といいます。更年期障害の治療では、生活習慣を整えることが重要です。運動を習慣化し、食事療法を行って過度の飲酒や喫煙は避け、規則正しい生活を心がけましょう。そのうえで、更年期障害に有効とされている治療法として、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬、抗うつ薬などの治療を行います。
日常的に起こりやすい症状でも、適切な検査を行うことで重大な病気の早期発見につながることもよくあります。体調不良や健康に関して気になることがございましたら、何でもお気軽にご相談ください。
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